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gofujita notes

知的生産に関する小さな思いつきや学んだことを、短く記録する場所です。


作業量で評価し、やる気を育てる

村上春樹『職業としての小説家』「時間を味方につけるー長編小説を書くこと」:

アイザック・ディネーセンは「私は希望もなく、絶望もなく、毎日ちょっとずつ書きます」と言っています。それと同じように、僕は毎日十枚の原稿を書きます。とても淡々と。「希望もなく、絶望もなく」というのは実に言い得て妙です。朝早く起きてコーヒーを温め、四時間か五時間、机に向かいます。

結城浩『コミュニケーションの心がけ』2015年10月号「時間を味方につける」:

今日ここで話したいことを一言でいうならば、タイトルに書いたように「時間を味方につける」という働き方のことである。もう少し具体的に書くならば日々の仕事を、「何をやったか」ではなく「どれだけ時間を使ったか」で評価しようということだ。

このような「物理的」な量の作業目標、それもある程度確実にできそうな量の目標を決めておき、それをこなすことに (ぼくの感覚だと8割くらいの) 意識を向ける。その質については、他の人の評価はもちろん自分自身による評価も、無理しない範囲で意識の外におく。

たとえば書く文字数を決めたり、作業時間を決めたりする。そしてその文字数をクリアできれば、あるいはその時間作業に取り組めば、それでよしとする。

そうすることで、作業を繰り返すやる気が育つように感じ、その結果、作業も予想以上に進むことが多くなった。そして、それ自体が、さらにやる気を大きくしてくれた。村上さんのやり方は、加えて規則性をとおしてリズムをつくる効果も意識している。