gofujita notes

on outline processing, writing, and human activities for nature


skk と Atreus

日本語入力システムに skk をつかっています。くわしくかくと Emacs では ddskk、macOS では AquaSKK で主に日本語入力しています。

skk のウリはいくつかありますが、個人的には原則ひらがな確定状態で入力するので頻繁に変換確定のための return (enter) キーを押さなくていいこと、送りがな開始を自分で決められることのふたつが大きいと感じています。このあたりは ddskk についてかいたブログをご覧ください。

短所として shift キーを頻繁につかう点が挙げられます。変換したいことばのあたまで shift を押し、その送り仮名の最初でもういちど shift を押すといった、かな漢字変換の方法をとっているからです。

通常レイアウトのキーボードだと、左小指が担当する位置に shift キーが置かれています。なので左小指を頻繁につかうことになります。加えてたとえば、shift + a を押すときなどは、左小指と薬指をクロスさせるウルトラC (←死語?) 的な指づかいが必要になります。

Emacs をつかっていると、ただでさえ Ctrl や Opt (Alt) などの修飾キーを押すために左小指や左薬指は忙しいので、skk をつかうとさらに左小指と薬指が大変なことになります(笑)。

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この shift キー問題への方策として、ぼくは Space and Shift (SandS) という方法をつかうことにしました。Space キーを shift としてもつかう方法です。

そして、もうひとつの「お楽しみ企画」として思いついたのが、新しい外部キーボードをつかうことでした。Shift キーなどを親指で押す位置においたキーボードです。

その第一候補が Keyboardio Atreus でした。Atreus はコラムナー・レイアウト columner layout というレイアウトのメカニカル・キーボードです。

Atreus をつかいはじめる経緯は他にもあって 先月のブログにかきました。

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メーカーから届いたばかりの Atreus のキー配置は下の写真のようになっています。Shift キーは左下、中央から3つめに置かれています。

 

 

ぼくは左親指で、この shift を押します。左親指のホームポジションあたりにありますし、親指は小指よりコントロールしやすいので、精神的には shift キーが 1/50 くらいの距離に近づいた感覚があります。

加えて SandS で space キーも shift としてつかえます。Space は右下、中央から2番目に置かれているので、右親指のホームポジションにあります。

いいでしょう?

左右ふたつの親指キーで変換できるので、たとえば左親指で shift を押しながらでは押しにくい「v」や「b」などのアルファベットキーは右親指で space を押しながら押すようにしています。逆に「n」や「m」は左親指で shift を押しながらタイプします。

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skk では、カタカナ入力への切り替えは「q」、英数字入力への切り替えは「l」で行ないます。このふたつのアルファベットキーも押しやすい感覚があります。

Atreus のようなカラムナーレイアウトのキーボードでは、キーが縦にまっすぐに並んでいます。その結果、ホームポジションからその上下にあるキーへの移動も指の移動距離が短かくてすみます。

そしてここが Atreus の好きなところですが、キーどうしが適度に離れているので、となりのキーを誤って押しにくくなっています。

小さくまとまっていながら、キーどうしが適度に離れているのは、キーの総数が44鍵ととても少ないことと、スペースを節約できるコラムナーレイアウトの利点を活かす形でデザインした Phil Hagelberg さんたちのおかげではないかと、ぼくは考えています。

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Atreus をつかいはじめて1か月しかたっていないので、勘ちがいしているところも多いとは思いますが、今のところ Atreus は skk かな漢字変換システムと相性のいいキーボードだと考えています。