on outline processing, writing, and human activities for nature
ぼくはフリーライティングを、アウトライナーでやっています。
たとえば「free writing at 11:45 on February 7, 2021」という項目名の下に、頭にうかぶことをそのままタイプし始めることが多いでしょうか。
かきながら、すぐに論文の一節や研究デザインの一部、ブログなど何かのまとまった文章になるものも少なくありません。
でも大半は、ちょっとのあいだほったらかしにすることになります。
この、ほったらかしのフリーライティングのうち、たとえば数日から数週間あとに目をとおし、まるごとゴミ箱へ移動するものが1−2割、残りは一部を切り出しながらタイトルをつけ、さらにしばらく置いておくことになります。
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で、この一部を切り出したり、タイトルをつけたりする作業から、フリーライティングされた文章が、変化しはじめます。
フリーライティングという作業で、とりとめもなく、でもランダムでもなく、芋づるのように出てきたアイディアを、まずは文字情報として適度に静的なものにしておく。
(このアイディアの「文章芋づる」は、枝分かれして、複雑な本当の植物の根のようになることも、ごく普通に起こります)
その静的な文字情報の一部にフォーカスし、他をみえなくしたり切りすてたりすることで、フォーカスした情報のメッセージがクリアになり、その前後につづく文章も見えてくる。
あるいは、その静的な文字情報を要約したりタイトルをつけようとすることで、つまり論理の階層をのぼろうとすることで、他の文章断片との関係が見えてきたり、フォーカスした文章の余分な部分や足りない部分が見えてくる。
だから、そこに書かれた文章が活性化し、動的になる。
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思い浮かぶまま書いたフリーライティングの内容を分類するのではなく、心に響いた部分以外は捨ててしまうこと(フォーカスすること)が、メモとしてかいた文章をダイナミックにする鍵のひとつではないかという、へなちょこアウトライナー仮説です(笑)。