on outline processing, writing, and human activities for nature
車が二台、やっとすれ違えるかどうかの
太さの道路のすぐ脇に、
小さなお店が不ぞろいに並ぶ。
そぞろに歩いている人が
ちらほらと見え、
その半分はビーチサンダル。
店には道側の壁がないか、
あったとしても、窓が大きくて
とにかく中がよく見える。
電球色の灯のしたで
ゆっくり食べたり、飲んだりする
笑顔と笑顔。
海のにおいがわずかにする。
波の音が聞こえてくる場所もある。
町並みのうしろにせまる丘には照葉樹林。
海に向かう道の脇にはアカマツのまばらな林。
そんな道を、ぼくはビルケンシュトックのサンダルで
ひたひたと静かに歩くのだ。