gofujita notes

on outline processing, writing, and human activities for nature


12年間で2100作品つくったゴッホ

ゴッホ (Vincent van Gogh) がたくさん作品を残していることが、以前から少し気になっています。

なぜ、彼は多くの作品をつくりつづけたのか。

ゴッホが残した作品の数は油絵や水彩、素描などを合わせて2100と言われているそうです。

37才7か月で亡くなった彼が絵を描きはじめたのは25才9か月頃とされています。これが正しければ、12年のあいだに2100の作品をつくったことになります。

2100/12 = 175 ですから、1年あたり175の作品を描いたことになります。365をこの値で割ると 365/175 = 2.09 ですから、二日にひとつ何かしらの作品を生み出していたことになります。

以上のことから、ゴッホは12年のあいだほぼ毎日描きつづけていた可能性が高いと予想できます。

(すごい..)

*

でもこれを「ゴッホは多作」あるいは「描くのが速い」、「考えるよりとにかく描いていた」といったことばにして終わりにするのはもったいない気がします。

だからたとえば、彼が大切にしていたのは、毎日描くことだけではなかったと予想してみるのはどうでしょう。

個人的には「毎日描く」という意識だけでは、描きつづけられないしちょっとつまらないかも、と思ったりします (もちろんそうではない人がいて、そういう気もちもアリとも思っています)。

そしてたぶん、彼は思いついたアイディアを実際に試すことが芸術活動で大切な役割を担う、と考えていたのだと予想してみるのはどうでしょう。

絵という表現についてのアイディアを文字などで記録するのではなく、実際に描きながら試すことができれば、そのテストの結果を手にすることができます。

絵を描いて表現する活動は、試行錯誤なしの頭で考えるだけでは新しい変化が起こり難いとか、試行錯誤のプロセス自体もひとつの作品にもなるとか、そういうことをゴッホが直感していたのではないか、という仮説です。

あるいは「絵をとおした表現活動は描いてみないと分からない発見が多い」仮説。

そしてそれは絵を描く活動に限られておらず、作品つくりながら試すことで得られることが多くなる分野や場面がある..。

いかがでしょうか。