on outline processing, writing, and human activities for nature
CHM (Computer History Museum) の Lisa の記事をよむ。今年1月に公開された記事。Apple の Lisa 発売40年を記念してかかれた記事。
The Lisa: Apple's most influential failure (Lisa - Apple がおかした最高に影響力のある失敗)
Xerox PARC で1970年代に世界で初めて実装された GUI は WINP と呼ばれる。Windows、icons、menus、pointer のイニシャル。これらは、Alan Kay の Learning Research Group が開発した Smalltalk をつくる過程で発明された。
興味をもったのは Lisa 開発にかかわった Larry Tesler が、Lisa 用に (?) Clascal という名のオブジェクト指向の Pascal をつくっていること。これは Lisa Toolkit アプリケーションのプログラミング環境として開発されたそうで、のちに Object Pascal に発展する。Lisa にはアプリケーションづくりのための環境が用意されていたのだろうか。
もうひとつおもしろそうだったのは、Lisa のデスクトップマネージャー (OS のこと?) は document-centric (ドキュメントを意識した操作環境) だったこと。Lisa から1年遅れて登場するMacintosh の application-centric (アプリを意識した操作環境) とは、ちがうアイディアにもとづいた環境。
つかっているアプリケーションを意識せず、作成しているドキュメントのことだけを考えて操作する OS というアイディアに魅力を感じる。たしか Xerox の Star も似たようなデスクトップをもっていたと思う。この記事によると、この document-centric という技術は、1990年代に Apple の OpenDoc や Microsoft の OLE にもつかわれていた。
Lisa Toolkit と document-centric な操作環境について、週末のどこかでしらべてみよう。