on outline processing, writing, and human activities for nature
多くのテキストエディタでは、文章をかいているとカーソルが下がっていきます。やがて画面下の端にたどりついたカーソルはそこに固定され、入力した文字データ全体が一行ずつ繰り上がります。
つまり長い文章をかいているとき、ユーザー自身の居場所であるカーソルはずっと画面下端に居つづけることになります。ぼくは、この状態が好きではありません。
まん中でゆっくりどうどうと、かいていたい。
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OmniOutliner というアウトライナーにはタイプライターモード typewriter mode があります。このモードでは、カーソルが常に画面中央の行に固定され、行が変わるとそれまでに入力した文字データが繰り上がっていきます。
この OmniOutliner のタイプライターモードが、今のところ、ぼくにとってのベストなカーソルと画面のふるまいです。
Emacs というテキストエディタには、control + l
(Emacs では C-l
とかきます) というショートカット (キーバインド) で、カーソル行が画面中央に移動します。[1]
それを2回くり返す (C-l C-l
) とカーソル行が画面上端、3回 (C-l C-l C-l
) で画面下端に移動します。
ある程度カーソルが下がると C-l
でカーソル行を中央へ、興がのってどんどんかいているときは、C-l C-l
でカーソル行を画面上端へ移動させると、タイプライターモードに近い感覚があります。
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こうしたカーソルや画面のふるまいは些細なことですが、ユーザーが考えたりかいたりする作業を補助する上では大切な問題ではないかと、ぼくは考えています。
つまり、かきながら考えるための道具であるテキストエディタやアウトライナーでは、カーソルや画面のふるまいを、ユーザーの希望に合わせて微調整できる機能が重要な役割を担うことになります。
そして、どのようなカーソルのふるまいが考える作業をうまくサポートするのか、といった小さな話題を情報交換しながら議論し按配することも、プロの作家やライターに限らず、日々の生活の中でかきながら考えている多くの人たちにとっても大切な意味をもつと考えています。
M-x centered-cursol-mode
です。M-x
は修飾キー (Mac ではoption
) を押しながら x
です。10日間つかいましたがなかなかのつかい心地です。こなゆき (@_p_snow) さんに Twitter で教えていただきました。