on outline processing, writing, and human activities for nature
Org mode などのテキストエディタでは、カーソルの移動が
キーボードから手を放さずにできる。
行頭あるいは3文節先へ移動、
20行下へ移動や1画面上に移動、そして文章の先頭や文末へ移動にも
マウスやトラックパッドを使う必要がない。
文の編集もキーボード操作だけでできる。
カーソルから右の文字をすべて削除、
項目やパラグラフを移動、あるいはコピーという作業も
キーボードの操作だけで可能。
つまり、文章をタイプしたり、
タイプしたものを編集したりする動作は、
キーボードだけでできる。
これらの操作に慣れれば慣れるほど、
つまり、指の動きを筋肉で覚えてしまうと、
文章を書きながら感じる、頭を書くこと以外に使うことへの
ストレスが小さくなるように感じる。
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Org mode などのテキストエディタでは、
あたりまえかもしれないけど、
テキストファイルにデータを保存できる。
この安心感はとても大きい。
自分の使っているエディタが使えない環境でも、
つくったファイルを読んだり、編集したりできる。
使っているアプリケーションがアップグレードしたり、
提供が終わったりしても、
あまり困らない。
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Org mode は Emacs というテキストエディタ環境で動く、
アウトライナー(と呼んでいいとぼくは言いたい)。
アウトライナーには、
テキスト情報から階層構造をつくり、
階層と階層のあいだを自由に移動したり
階層構造とその要素を手軽に編集したりする機能がある。
この機能によって、
テキストファイルにつくられたリストを
静的なものから動的なものにできる。
さらに高次の構造をもたせたり、
その高次構造を気軽に編集できるようになる。
階層構造という、この世界を表現するひとつのモデルを
ぼくたちの道具にしてくれる。