go fujita

ecology of biodiversity conservation

notes

on ornithology, ecology, conservation of biodiversity, natural history, evolution, outliner as a personal dynamic media, and writing


アウトラインを使った良い文章の書き方. November 19 2014

奥出 (1) は、いわゆる欧米型の「良い文章」を書く手順として、「良い」レポートを学生に書いてもらう場面を想定し、以下の8ステップをあげています。

  1. アウトラインを書きなさい
  2. なぜこの論文を書きたいと思ったのか、個人的な考えを文章にしなさい
  3. 論文の主題を一言で述べなさい
  4. アウトラインの再構成をしなさい
  5. 頭に浮かんでくる文章を書き続けなさい
  6. 第1章の詳しいアウトラインを作ってみなさい
  7. 出来上がったアウトラインの該当場所にすでに書いた文章を加え、全体の構造も詳しく決めてみなさい
  8. 全体のアウトラインを構成しなさい

これを、ぼくなりに書き直してまとめるとこんな感じ:

  1. 頭の中にあるアウトラインを書き出す
  2. 問いを明確にした上で、そのアウトラインを一度つくり直す
  3. 構成の項目名をキーワードにして、別の場所で、部分ごとにひととおり文章を書く
  4. 書いた文章の記憶があるうちに、2 のアウトラインをよりくわしいものにする (書いた文章にアウトラインを教えてもらう)
  5. 書いた文章をくわしいアウトラインに加え、アウトラインをつくり直し、それに合わせて文章も修正する (同上プラスその逆)
  6. 全体ができあがったら、もう一度、アウトラインをつくり直し、合わせて文章も修正する (同上)

ぼくの経験では、多くの人が 1 や 2 でつくるアウトラインはありきたりのものになる場合が多く、しかも、4–5 を (場合によっては 6 も) 飛ばすため、そのままありきたりの完成品になってしまうことが多いと思います。しかし、4–6 のステップで、書いた文章にアウトラインを教えてもらう (ボトムアップ)、それをまたアウトラインから見直して文章を修正する (トップダウン) という手順をとれば、自分が書いた文章をベースにオリジナリティが加わる可能性が高くなります。

ぼくの場合、5–6 をさらに何度か繰返すことが多いです。納得行くまで繰返します (だから書くのが遅い..笑)。しかし、ステップ 4–6 を踏まずに最初からある程度オリジナリティの高いアウトラインをつくる人もいます。こういう人が、一見トップダウン的に文章を書いているように見えるのだと考えています。

  1. 奥出直人. 1990. よい文章のための方法論. パソコンを思想する. SE編集部 (編). 翔泳社, 東京 (この本は Tak さんに教えていただきました)


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