on outline processing, writing, and human activities for nature
「夏の知的生産とブログ祭り1」という集まりに参加しました。その感想を少し。
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ぼくは、最初のお話し2の演者であるTak.さんのブログとウェブサイトに出会い、Dave Winer を知り、ブログなどウェブで個人として情報発信したり、情報共有したりする価値に気づきました。Tak.さんのサイトを見つけたキーワードは、もちろんアウトライナーとアウトライン・プロセッサーでした。
ですから、自分の考えを書き留めたり育てたりする場としてのアウトライナー、その考えを発信したりその反応をとおしてさらに考えを育てたりする場としてのアウトライナーというお話しは、ぼくにとって自明といっていいくらい明快なアイディアでした。そして、このスタンスが自分にとっても忘れてはいけない出発点であることを再認識しながら、そこににあぐらをかいてちゃいけないなと思いを新たにしました。
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2番目に登壇した倉下忠憲さんのブログとメールマガジンとは、Tak.さんとそのブログをとおして知った ruu_embo さんの紹介で出会いました。倉下さんのお話し3は、最終的にTak.さんと同じゴールを目指しているのだけれど、いい意味でそれに囚われていないというか、自由にほんとにダンスするかのように、いろんなアイディアを積み重ねていったお話しでした。
「内容が哲学的」という声もありましたが、自由で大らかなアイディアをもとにした夢と、それを実現するための現実主義のバランスのとれたお話しかな、とも思いました。ブログと本の文章を読んでいるだけではわからなかった、倉下さんのよさを実感しました。
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司会進行もしながら3番目の演者としても登壇した堀正岳さんのブログは、倉下さんのブログをとおして知りました。ぼくも堀さんと同じ科学を仕事にしているせいか、お話しの仕方は馴染み深いかたちでした。演者である堀さんが、話しながら頭の中でどんどん別の情報処理しているのが伝わってくるような講演4でした。
大量の情報の中から、新しいだけでなく自分が大切だと思う情報を選び、その情報に自分なりの味付けをして発信することの醍醐味を感じました。ぼくの中では、キュレーターというイメージが一番ぴったりなのですが、これほどのキュレーション力をもった人が日本にいることの幸運を、改めて感じました。
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えらそうに言うと、全体の流れもなかなかでした。まず基礎になる情報提供のお話しが3つあり、その3者のパネルディスカッション?にもたっぷり時間をとり、3者の相互作用をとおしてお互いの意見をさらに深め、最後に参加者も含めて自由な情報交換の場があるという設定は、参加者にとっても得るところが大きい構成でした。
ここで提案された具体的な内容のいくつかについては、また場を改めて、自分の考えを書きたいと思っています。