この空と、そこに浮かぶ雲について
そしてそれを動かす、空気の流れについて
青と白、そして風という言葉を使わずに
書いてみよう。
この心に染み込んでくるような大気は、
その下にある、宇宙にささえられているはず。
つまりぼくたちは、地面がひっぱってくれているが、
その先にある空気の粒まではひっぱってるなんて
信じがたいではないか。見えやしないのに。
でも、空気は気体だから、
しょせんは小さな粒だから、そこに
下から支えている宇宙が染み込んでしまう。
だから、あんな色なんだ。
じゃあ、あの雲はどうなんだと言うかもしれないけど
実は、あれは地面から落っこちた、ゴミみたいなもんなんだけど
空気なんかよりはずっとしっかりした奴らだから、
途中でぶら下がってとまるんだ。
宇宙に行ってしまわずにね。
止まった拍子に、振り子みたいにゆれて、そこらへんのが
ぶつかって集まるから、あんな形になったりするんだ。
ぶつかりながら、まあ、きらきら光るから、空よりもずっと
眩しいにちがいない。
え? なんでそれが、同じ方向にながれたり、
早かったり遅かったりすんだって?
そりゃ、たまたまなんだよ。
この宇宙は、引力と偶然でできてるって、誰かが言ってたよ。
まちがいない。
うーん。やっぱり無理、かな。