on outline processing, writing, and human activities for nature
では、アウトライン・プロセッシングで集めたり、育てたりしたいアイディアとは何か。
ぼくの場合、何となく以下のようなものに限定してある。
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自分にとって大切な問いについてのアイディア。たとえば、アウトライン・プロセッシングの核になる操作は何か。
その問いへの答えの案のアイディア。たとえば、階層をあげるための操作こそ、アウトライン・プロセッシングの核になる操作である。
その答えの案を確かめるための方法のアイディア。たとえば、Tak.さんのアウトライン・プロセッシング5つの型それぞれの機能をさらに分解して、共通点を探してみてはどうか。あるいはたとえば、いわゆる最初にアウトラインを固めそれに沿って書くだけの方法の長所と短所を整理してみてはどうか。
その問いに取り組むことの価値のアイディア。たとえば、アウトライン・プロセッシングは、おもにテクニカルライティングの作法である。それだけで十分に価値がある。あるいはたとえば、多くの人が「人間」として生きるための基礎技術のひとつでもある。その理由は..。
ぼくの場合、子どもの頃から大好きな生きものや、地球の自然のしくみに関係した問いが多いけど、アラン好きでもあるので彼の哲学に関係してそうな問いもある。
もちろん、身近な問いはもっとたくさんある。たとえば、1日 (1週間でもいい) で終わらない量の作業があるときにまず何から手をつければいいのか。あるいはたとえば、雨の日に聴く音楽は、ボサノバがいいのかウエールズ語のポップスがいいのか、などなど。
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人というのはすばらしいもので、問いに気づくとその答えを探したくなる。この欲求を、アウトライン・プロセッシングを駆動するエンジンとして使うのだ。
問いに限定しても、際限ない数の問いが浮かぶかもしれない。ぼくの場合、自分がかなり興味をもってそうな、思いついたときにワクワクしてそうな問いや、漠然とした不安というか、ドキドキの原因になってそうな問いにある程度限定している。
大切なことは、できるだけ自分の目盛りで判断すること。人のことは知ったことじゃないことにしておくこと。できるだけ。
自分にとって大切な問いを具体的に見つける場としては、フリーライティングが便利である。ぼくは、このフリーライティングも、アウトラインの上でタイプすることが多い。
そうそう。問いの形にならないけど、文章にしておきたい言葉が浮かぶときがある。
これも、ぼくのアウトラインにたくさんある。こういう断片には、書きたいというエンジンがもともとくっついてるので、問いの形でなくても、アウトライン・プロセッシングできるような気がしている。
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ポイントは、アウトラインに書き出したアイディア自体が、自然に (ほんとは自分が手を動かすのだけれど) アウトライン・プロセッシングを進めさせる仕掛けを組み込んでおくこと。
先にも書いたように、アイディアの役割は変化し、それを操作したいという気持ちも変化する。だからこそ、アイディアそのものをアウトライン・プロセッシングのエンジンにしておくのである。