on outline processing, writing, and human activities for nature
生活の中で、何となく不安になったりちょっとドキドキしたりすることは、きっとあたなにもあるはず。
そして、何だか知らないけどワクワクしたり鼻歌を歌ってみたくなったりと、大きな理由もなく上機嫌になることも。
こうした心の動きを感じる時間にフリーライティングすると、あとでちょっと役立つことがある。
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コツは、頭に浮かぶことをできる範囲でいいからそのまま書くこと。頭で判断したり解釈したりせずに、そのまま書くこと。
PC やタブレットのアウトライナーで書いているなら、浮かんでくる言葉を高速でタイプできる。その場で読み返してもいいけれど、読み返さなくてもいい。
万年筆で書くときは、キーボードでタイプするより遅くなるけど、お気に入りデザインのペン軸を手に持ち、使い慣れたニブが描き出すラインと色の微妙な変化を楽しみながら、文字にすることができる。手書きならではの開放感と自由な感覚を楽しめる。
それがもし何かに中断されたとしても、無理して終わりまでやり遂げる必要もない。そもそも、フリーライティングにいわゆる「終わり」はない。
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そして、たとえば4日分くらいのフリーライティングが貯まったら、読み返してみる。誤字脱字、流れのおかしいセンテンスを直すといった表面的な修正から始めるのもオーケー。
読み直したりリライティングしたりしながら、たとえばおとといの自分の気持ちに何となく笑っちゃったりして共感するときがある。
これがねらい。
この共感は、何となく不安だったり上機嫌だったりする (過去の) 自分の気持ちと、ほどよい距離を持つことができた兆しではないか。
その気持ちにどっぷりはまっていたり囚われたりしていると、過去の気持ちに共感できないのではないだろうか。
宮沢賢治は自分の詩を、心象スケッチと呼んだ。それに倣って、ここで紹介しているフリーライティングを、プラグマティック心象スケッチと、ぼくはコッソリ呼んでいる。
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この心象スケッチをアウトライナーに書いたり、インデックスカードに書いたりして、数日から1週間あいだを置いてから読み直し、リライティングする。
そうするだけで、意味不明の不安感とほどよい距離感を意識でき、その不安感とつきあうために今の自分ができる作業にフォーカスできる。
あるいは、心の底から湧いてくる、この意味不明の上機嫌を自分のものにして、未来の自分に役立つ道具にすることもできる。
いいなと思ったスケッチは、額に入れて壁に飾っておいてもいいし、ブログとして公開してもいい。
もちろん、丸めて3メートル先のゴミ箱に放り込んでもいいし、「未使用」という項目名の下に入れて折りたたんで隠しちゃってもいい。