gofujita notes

on outline processing, writing, and human activities for nature


意図的怠惰の日

アウトライナー論の Tak. さんのつぶやきに倣い、きのうは意図的怠惰の日にした (Tak.さんの意図を勘違いしてるかもしれないけれど..)。

いくつか急ぎ終わらせたい作業があり、ちょっとだけ焦った気持ちが積もり始めているからこその、意図的怠惰の日。

それにしても Tak. さんの言葉の選び方はいつも上手。

その怠惰を楽しむ一日の中で、「もともと怠惰なキミには、効果ないんじゃない?」という声が何度か聞こえてきた。

そういう声は、ちょうどツボをついた指摘の場合も多く、せっかくの上機嫌にほんのちょっとケチがつけられた気持ち。もちろん、その声もぼくがつくったものだろうけれど。

そんなときの対策として最近のぼくは、頭の中の声に向かって、パトリック・ジェーン Patrick Jane の笑顔をお返しすることにしている。頭の中の声に向かって (姿は見えないことが多い)、頭の中で微笑がえしをするのである。

その効果はなかなかで、何度かこの微笑がえしを繰り返すと、気になっていたあの声も、少なくとも半日か数日くらいは聞こえなくなる。

パトリック・ジェーンとは、米国ドラマ「The Mentalist」に出てくるおっさんのひとり。

いわゆるクリミナル・サスペンスだけど、「mentalist」と呼ばれる他の人の心を操るかのように見える技術をもったパトリックが主役。とんでもない囮捜査がたくさん出てくるイカガワシサ満載のドラマだけれど、なぜかシリーズ全体をとおして、本格的な犯罪ドラマに仕上がっているというのが、ぼくの感想。

(おもしろいことに、ぼくのみた限り「mentalist」という言葉は、次回予告のタイトルと第一シーズンの冒頭導入以外、物語の中に一度も出てこない)

そして、シーズンを通して出てくる決まり文句は「霊能力なんてありえないよ There is no such thing as psychics」。パトリックと出会ったばかりの人が、彼の対人術のショウオフに驚いて「あなたは霊能力者?」と尋ねた瞬感に、彼や彼の同僚が返す決め台詞。

「Patrick smile」は、たとえば冒頭のタイトルシーンの最後に出てくし、物語りの大事なシーンに期待を裏切らずに必ず出てくる。この微笑みは、彼の人柄の小憎たらしいところと憎めないところと、それでも小憎らしいところと、この笑顔のために頑張ってもいいかなという正義の味方のシンボルにもなっていると、ぼくは感じている。

このドラマが本格的なミステリーとして楽しめるのは、psychics を鼻で笑いながら否定しつつ (その理由がおそらくこのシリーズ全体のテーマにつながっている)、psychics 的な能力で人の心を読めるパトリックを登場させることで、犯罪を犯してしまった人とそのまわりの人たちの「心」の描写の自由度が高まったから、というのがぼくの仮説。

ここ20年くらいのミステリー作品によく出てくる天才ハッカーと似た役割。しかも、人の心そのものにアプローチする設定だから、より自由度が高いのではないか。

英国の本格派ミステリーが好きなぼくとしては、めずらしくお気に入りの米国ミステリードラマのひとつ。

(おすすめです)

ということで、自主的怠惰の日はパトリックのおかげでたぶんうまく行きましたよー、と言うトリトメのないお話しでした。

意図的怠惰そのものの効果については、もう少し修行?を積んでから書くかもしれませんし、書かないかもしれません (笑)。