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ecology of biodiversity conservation

notes

on ornithology, ecology, conservation of biodiversity, natural history, evolution, outliner as a personal dynamic media, and writing


フローラップとアウトライナー. February 7 2015

フローラップ @takwordpiece

ここで触れられている、一度書き出した文の集まりから文章を組立てる作業や最終フォーマットに整形した文章を校正する作業に共通しているのは、仮の全体像をはっきりと目に見える形にしていること。

では、全体を見えるようにする、つまり、手駒に何があるかがわかる (=アイディアを視覚化できる) ようにすることで初めて有効になる機能は何か?

  • 手駒で何ができるかがわかる (仮の結論を決めることができる)
  • 手駒でそれを実現するために、足りない駒が何かわかる (追加が必要な文をイメージできる)
  • 手駒でそれを実現するために、修正が必要な駒が何かわかる (文の修正点をイメージできる)
  • これらの具体的なアイディアをもつことで、完成の手応えを感じることができる (やる気の加速装置オン)

これは、その前のステップでアウトラインをつくっている場合にも、そうでない場合にも当てはまる。一番下はちょっと別物で、ここで注目したいのは上の3つ。

ボトムアップ bottom-up という語は、下位の構造 (ここでは書き出した文や文節という要素) に依存して、上位の構造 (いわゆるアウトライン構造) が変化することを指す語として使われることが多い。そして、上にあげた手持ちのアイディアの断片を見ながら何ができるかを考えるプロセスは、もちろんボトムアップ的な作業でもある。だから、これらを広い意味でボトムアッププロセスと呼ぶことは誤りではない。しかし、これらの作業の鍵である「全体を見ながら作業する」という要素が消えてしまう。

だから、このプロセスを KJ 法などが重視する他のボトムアップ的なプロセスとひとくくりにしないほうが良いという Tak.さんの意見に、ぼくは賛成である。

そして、たしか昨年の夏に「思考のエンジン」(1) を読んではっきりしたのだが、アウトライナーというソフトウェアがもつ一番の機能はボトムアップ的なプロセス全体の支援ではなく、一度書いた全体を見ながらテキスト情報の構造を再構築する、つまり、フローラップするプロセスの支援ではないか、というのが今のところのぼくのアウトライナー観。

  1. 奥出直人. 1991. 思考のエンジン. 青土社, 東京


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